しつけ・介護コラム

介護のためのお部屋づくり

ご覧になっていただいてありがとうございます。当コラム担当の小泉です。

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今回はシニアのワンちゃんのお部屋はどうしたらいいの?ということについてお話させていただきたいと思います。。。

ところで、皆様のワンちゃんはお家のどこでお留守番をしていますでしょうか?
高齢とはいっても元気なワンちゃんならまだまだ現役、お家の中で自由に過ごしている子も多いかもしれません。

長年飼い主さんと住み慣れた我が家ですが、認知や運動能力、その他さまざまな機能が衰えてくる高齢期のワンちゃんにとっては、今までまったく問題の無かった、ご自宅の中のまさかという意外な場所が危険ゾーンになることがあります。

そういった、高齢犬にとって危険な場所となるのは階段やソファーなどの段差が最も問題になります。

老齢に伴って、たとえ元気そうに見えるワンちゃんであっても筋肉量や体の柔軟性の低下はゆっくりと確実に進んでいます。老齢によるこうした衰えは全身に連鎖的に生じ、それが元に戻ることはありません。

さらに、多くの高齢犬は老齢による問題だけではなく、膝や肩の関節の動く範囲が狭まってくる変形性関節症や背骨の柔軟性を失う変形性脊椎症を患ってきます。こうした関節の異常は痛みとともに少しづつ体の自由な動きを奪っていきます。

ー>変形性関節症・脊椎症の説明はこちら

また、脳の老化に伴い認知やいざというときの回避能力も低下してきています。

動物病院の日常的な診療でも、何の問題なく上り下りしていた階段から、あまり間をおかずに突然足を踏み外すようになって、滑って転落してしまい、関節を痛めたり、ケガをしてしまうシニア犬は後を絶ちません。

滑りやすい室内では若いワンちゃんでも、調子に乗って勢いよく降りてしまって膝や腰を痛めるケースも多いものです。滑り止めや、落下防止の柵などの対策は問題がないうちから、あらかじめ準備していただいた方がよいかと思います。そういった準備は高齢になった時の不意な事故の備えにもなります。

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家庭に潜むもう一つの危険ゾーンは、例えば、ソファーと壁の隙間、テレビ台の裏、台所など、家の中の至る所にある隙間です。ワンちゃんが狭いところに入り込んで抜け出せなくなり、もがいて無理な動きをすることから問題が生じるケースです。

認知能力の衰えた高齢犬はその程度は様々ですが、前に進むことはできてもバックすることができないという状態になりがちです。
こういった状況は進行すると「ヘッドプレッシング」といって、常に前にしか進めずに頭を前方の壁や障害物に押し付けて続けてしまう動作がみられるようになります。隙間から頭から突っ込んでしまって脱出することができなくなって、思いもよらない事故につながる危険性があります。

例えば、ふとした拍子に入り込んだ隙間から出られなくなり、もがいているうちに熱中症になってしまったり、シーズーなどの短頭種では カーテンや壁に目がくっついたまま、こすり続けて重大な角膜損傷を起こして、あやうく眼球摘出になるようなことも極端なことではありません。

そんなヒヤリとするような事故を何度か経験すると、心配になってしまい買い物にさえいけない、ワンちゃんをひとり置いて外出するなどとてもできないとおっしゃる飼い主さんがかなりいらっしゃいます。

いまはペット介護ビジネスのブームですから、長時間の留守の間だけデイケアに預けたり、シッターさんに頼んだりする際の敷居は随分と低くはなりましたが、その頻度が多いと、金銭的な負担も気になります。。。 そんな時は、発想をちょっと変えて思いきってワンちゃんに合ったケージを活用してみましょう。

「狭いところに閉じ込めるなんてかわいそうじゃないの?」というお声を頂くこともありますが、本来、ワンちゃんにとって、ケージは安心できる場所と位置付けておいた方が、お互いの為になるのです。

では、実際にどのようなケージを用意すればよいか。 これは、まず、その子の大きさや活動性、正確に合ったもの、次に飼い主さんのお好みです。以下に、お留守番用ケージの代表的なものをご紹介いたします。。。

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ジョイントサークル ・・・

用途やスペースに合わせて、自由に組み合わせることができます。 ただ、サークルの隙間に歯や手足が挟まる可能性があります。 そういう場合はクッションを並べたり、板を差し込んだりする工夫が必要です。

介護6ジョイントサークル.jpg

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メッシュサークル ・・・

メッシュ素材の折りたたみ式サークルです。円形になっているので、ワンちゃんが歩きたいときは歩くことができ、挟まる心配がありません。 持ち運びも楽です。

介護6メッシュサークル.jpg

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ベビーサークル ・・・人の赤ちゃん用のサークルです。ドアが付いているので、人も出入りがしやすいです。 また、人用なので安全設計に優れています。

介護6ベビーサークル.jpg

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ビニールプール ・・・
ケージを噛む心配が無い子向けですが、一番安価で手に入るものだと思います。 徘徊があるワンちゃんは、真ん中に円形のものを置くとドーナツ状に道ができて、障害なく歩くこともできます。

介護6ビニールプール.jpg

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ウッドサークル ・・・
私の勤務している施設で使っているサークルです。 価格は高めですが、開閉がとても楽で、お世話しやすいです。

介護6ウッドサークル.jpg

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さて、今回はいろいろなタイプのものをご紹介しましたが、ケージを置く場所も大事なポイントがあります。サークルやケージは 「人が集まる場所」をお勧めします。 多くのご家庭ではリビングに設置することになるのではないかと思います。

その理由としては・・・

★ワンちゃんもなるべく人のそばにいたい。
★お世話を分散することができる。
★人の生活に合わせやすく、昼夜逆転防止になる。

などがあげられます。 ご自分の寝室にワンちゃんの寝床を置いてしまい、お世話する人が特定され、ご家族の誰も手伝ってくれないという相談をされたことがあります。

ご家族の皆さんが一番ワンちゃんに触れ合える場所に寝床を置いてみては?とご提案をいたしました。 時間はかかりましたが、徐々に手伝ってくれるようになったそうです

介護は良い意味で「手を抜く」ことが大事です。 今は介護グッズも多く出てきましたので、グッズを使って楽ができるならば、どんどん頼っていきましょう! それでは、次回は床材をご紹介したいと思います☆

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小泉ひさの 
トリマー、動物看護師

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